帯電した⼈体からの放電エネルギー

放電エネルギーは次式で計算される

W=(1/2)×C×V

W:放電エネルギー [J]
C:⼈体の静電容量 [F]
V:⼈体の帯電電位 [V]

<帯電した⼈体からの放電エネルギーを試算>

C 及び V を下記のように設定すると
C:100 [pF]
V:10 [kV]

→ ⼈体の帯電エネルギーは 5 [mJ] となる。

体感として「⼿に痛みと電気が流れた感じを受ける」程度!
因みに、このエネルギー量は、主な可燃性ガス・蒸気の最⼩着⽕エネルギーの10倍以上であり、また着⽕しやすい粉じんの着⽕源ともなり得る値である。

「椅子から立ち上がる」とか「車から降りるとき」などにおいては、衣服と椅子orシート素材との摩擦やはく離により、衣服が帯電し、その帯電した衣服の静電気により人体も帯電する。
--帯電物体(帯電した衣服)に誘導物体(
電気を通す人体)が近くにあると、帯電物体の影響を受けて誘導物体にも静電気が現れる。(誘導体電)

火災年報によると、着火原因となる静電気放電の発生源として、帯電衣類が最も多く、次いで粉体摩擦、さらに管中の流動液体や容器内流動体となっている。