③ OSHMS指針の実施(構築)方法について -2

労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)の実施は、従来からの安全衛生活動をベースにして、それぞれの事業場の実状に合わせて、構築・整備を進めることになります。

OSHMSの構築・整備の基本的な手順として、下記の例が示されています。

<手順1>事業者による導入宣言

OSHMSは、事業場の全員が協力して推進することが大切です。
このため、事業者自らOSHMSの導入を宣言します。

<手順2>組織体制の整備、人材の養成

OSHMSの構築・整備の中心となる部署を決めます。
併せて文書類の整備(明文化)担当者、リスクアセスメント担当者等も決めて、構築・整備の推進体制づくりをします。
また、外部研修の利用、内部での勉強会の開催等により、人材の養成を行います。

<手順3>労働安全衛生管理の現状把握

現行の安全衛生管理に関する規程類及び活動の整理をします。

<手順4>OSHMSの構築・整備の実施

現状把握で整理した結果を、OSHMS指針で要求されている事項と比較します。
OSHMS指針で要求されている事項で、不十分な内容や不足している事項を補い、構築・整備を進めていきます。

<手順5>OSHMSの実施

OSHMSで定めた事項を実施していきます。
計画期間ごとにシステム監査等のチェック機能を働かし、スパイラルアップを図っていきます。


OSHMSの文書類の整備(明文化)について、既存の安全衛生規程における各種規定(規程)類の内容の充実化(追加・補充等)として、下記のような例が示されています。

  • 安全衛生組織規程 ← 「システム各級管理者」
  • 安全衛生計画作成要領 ← 「安全衛生方針の表明」「安全衛生目標の設定」
  • 危険防止措置基準 ← 「危険性又は有害性等の調査(リスクアセスメント)」
  • その他 ← 「システム監査」「OSHMSの見直し」

from「厚生労働省労働安全衛生マネジメントシステムリーフレット~効果的なシステムの実施に向けて~」