受変電設備:巡回点検中の災害

「変電設備の点検中にスパークにより熱傷」

電気室内で、非常⽤電源切替盤内の配線被覆が焼損し、負傷者1名(熱傷)が発⽣した⽕災。
点検者が多重定格絶縁抵抗計で対地電圧を測定中、電圧測定⽤プローブ先端部分を誤って2端⼦に接触させたため短絡し、スパークにより配線被覆に着⽕して⽕災になったもの。
当事者は顔⾯にスパークを受けて負傷した。
ケーブルが輻輳しているところの点検要領の⾒直し!
器具の取扱い要領の再確認!

「クランプ測定中滑り、⾼圧に接触」

施設容量6kV 225kW 事故場所6kV/200V動⼒⽤変圧器1次側絶縁電線
被災1名
受電⽤キュービクル⽉例点検中、電流計が読みにくい状態で変圧器2次側をクランプメーターで測定中、⾜が滑って左腕上部が変圧器1次側電線に接触、変圧器ケースに接触していた腹部に通電。
作業⽅法不良!
点検手順の見直し、再教育

「充電中のキュービクル内で作業、感電死亡」

キュービクル端末部で感電 死亡1名
電気設備の点検作業を⾏っていた被災者は、何らかの理由でキュービクルの中に⼊り、⾼圧引き込みケーブルの端末部に背中を接触させ感電死亡。
被災者が充電中のキュービクル内に⼊ったこと!
ケーブル端末部の絶縁シール部にピンホールの痕跡あり。
(ピンホールの原因は絶縁シールの⾃然劣化と推定される)
単独作業は⾏わない!
作業員の安全教育の徹底!


【基本的安全対策事項】

  • 安全教育の実施
    保安再教育も定期的に実施
  • 日常巡回点検のマンネリ化防止
    各種マンネリ化防止策の検討実施
  • 安全防具等の活用の徹底
  • 受電室等高圧設備室の施錠の確実な実施
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受電設備(キュービクル式)点検中、感電負傷

【事故の概要】

キュービクル式高圧受電設備の点検作業中、電力ヒューズ下部端子に触れ、電撃傷を受けた。
・一時、記憶喪失の状態となる。
・右手薬指接触:感電痕跡、表面変色
・右手腕部接触:この時のアークで顔面火傷
・右手親指、人差指、中指接触:大豆粒大のアーク痕跡

【事故の原因とその対策】

  • 内部目視点検を、キュービクルのベースに足をかけ、側方につかまりながら点検を実施していた。
    ⇒安全管理の必要性を知りながら、長い間の習慣により安易で危険な体勢で点検作業を続けていたものと推察される。
    日頃から、必要な足場等の使用を心がけておくことが大切である。
  • 点検当日は風が強かったが、キュービクルにはドアストッパーがなく、扉は半開きの状態であった。
    ⇒扉が風であおられて、点検時の作業者に当たったものと推察されている。
    ⇒キュービクルは推奨品(日本電気協会)を使用する
  • このキュービクルは電力ヒューズ間ならびにその前面に絶縁防護がなされていなかった。
    (キュービクルには「推奨品」の表示無し)
    ⇒キュービクルは推奨品(日本電気協会)を使用する