「転落」の防⽌:⑤その他の考慮事項について

<階段の段数について>

段数の多いものは、途中に踊り場を設けるなどして、昇降の負担を減らすようにします。
極端に段数の少ないものは、その存在に気づかないことによる事故になりかねません。
特に、1〜2段の段差は危険です。
(このような段差で躓いた経験のある⼈は多いと思われます。)
このような段差については、スロープにするか、或いは仕上げの⾊を変えたり、照明等で注意を促す等の配慮が必要となります。

<階段の天井などの⾼さについて>

低い場合は、避ける動作によりバランスを崩す可能性もあります。
段⿐からの鉛直寸法で、2,100mm以上は必要といわれています。

<階段と通路とのつながり⽅について>

つながり部のスペースに余裕がない場合は、昇降者と通路歩⾏者がぶつかる可能性があります。
(階段が通路に⾷い込んでいるような極端なケースは少ないですが、要注意です。)
階段と通路の間の⾒通しをよくする必要があります。
階段と通路との間にドアがあり、スペースに余裕が無いような場合は要注意です。

<階段の照明について>

各段の断⾯が、暗くて⾒にくい、或いは影が強く出て⾒にくい等とならないよう、採光や照明の位置を⼯夫する必要があります。

<階段位置のガラス使⽤について>

階段昇降時、バランスを崩したり、転落したとき、ぶつかる可能性のある位置にガラス使⽤部位があると危険です。
特に、床まである⼤きなガラスは危険です。
使⽤すべきではないと考えます。