「企業文化の “ゆらぎ”」について

藤原直哉氏のインターネットラジオ「21世紀はみんながリーダー」において、藤原先生が組織文化について話されていました。
生き残れる組織文化」として「建設的文化」を示されています。
どの文化を持つ組織に身を置くかはその人の幸福(人生)に大きな影響を与えることになります。
働く人みんなが真剣に考えなければならないことです。

前月まで「建設的な組織文化」として挙げられている4種類の「組織が活性化する企業文化」について藤原先生の文献をもとに記してきました。
基本的には、この「建設的な企業文化」でありたいということです。
しかし、企業を取り巻く環境は変わります。
また、その変化する社会環境に適合して変化(進化)していく必要性については多くいわれています。
しかし、社会の変化と企業の変化努力には時間的差異が生じます。
そのようなとき、どうしても「建設的な組織文化」の維持だけでは乗り越え得ないという事態も生じてきます。

そのような状況について藤原先生は示唆されています。
「時間の猶予もなく、予断を許さない状況のときは、強引に積極的防衛文化の体制をとり、ひとつの目標をクリアしたら建設的文化に戻す。なにがあろうとも無理やりみんなを引っ張って行かなければならないときは、やむを得ない選択だ。」
「ヨーロッパでもアメリカでも、一流の会社は建設的文化と積極的防衛文化の間を行ったり来たりしながら、すなわちカルチャーをスイングさせながら生きていると言われる。」

※なお、「積極的防衛文化」については当ブログ下記記事を参照ください。
  2016年2月「積極的防衛文化について」
  2015年7月「企業文化“依存文化”と“人間性促進文化”について」

当筆、4つの建設的文化を記しながら、「理想的には違いないが、現実にはなかなか難しい面もあるのでは---」という感が一部にはあったのですが、ある指標となるプラットホームをもとに、社会状況により柔軟に対応して企業文化をスイングさせていくという点は納得します。
特に、発展過程や組織形成過程では必要になると思います。
「生命の“ゆらぎ”」と同じように考えればいいのではないかと思います。

※「生命の“ゆらぎ”」
 私たち人間の“生命活動・生命維持には常に揺らぎが伴う”という法則。
 内部環境及び外部環境の変化に対して“体内環境を一定の範囲に保つ”働きが生じるときに現れる現象。

注意点は、「絶対に“消極的防衛文化”には陥らないように運営すること」だとのことです。

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