「便乗値上げ?」

TBSのがっちりマンデー!! 7月2日
ピタッと当ててがっちり!「儲かる予想ビジネス」
を見ました。

以下のような予想ビジネスが紹介されていました

  • トリプル・ダブリュー・ジャパン社の排泄予知ウェアラブル「DFree(ディーフリー)」
    膀胱内の尿量を測定し、トイレ回数を予測し、おむつ使用量を減少させるという予測ビジネス!
    排泄のタイミングを自分で気づくよりも前に検知し、スマホアプリで知らせてくれます。
    排泄でお悩みの女性、トイレへの移動が困難な方々や介護分野での活用が期待されています。
    すばらしい目の付け所と商品開発です!
  • 宅配弁当の玉子屋の「弁当個数」の予測
    ベテラン社員の経験と現場からの情報収集により、弁当の生産数を予想し、順次微調整して、最終的に少数の誤差に収めていきます。
    その誤差、6万1千個の弁当で、0.1%!
    日々の積み重ねによる人力での精度向上です。
  • またAホテルの予測ビジネス紹介もありました---
    客室利用を予想し、宿泊料金をその予測(需要)により変えていく。
    イベントがある等により日々の宿泊料を変えていき、最大利益を目指しているというのです。
    筆者は、はたと思いました。
    これって「便乗値上げ」
    これが今回のテーマです!

通常ホテルの宿泊料は、日土祝祭日は平日より高めに設定されています。
需要が多いからです。
ところが、平日においてもそのような運営をしているAホテル。
それがマネージャーの手腕であると言い切るそのホテルの社長。

よく夏祭りのイベントなどで人が集まるとそれに合わせて「便乗値上げ」をすることについては責められることがあります。
また、法政大学坂本先生の書籍では
「部屋も料理もお風呂も、そしてサービスも変わらない。ところが、繁忙期だからという理由だけで値段を吊り上げるのは、“カネのない者は来なくてもいい”という悪しき“強者の理論”です。顧客の足下を見た商いとしかいいようがありません。」として指摘されています。
しかし、需要と供給により値段が決まるという原理からすれば一理あるように思われもします。
また、経費等から導かれる適正価格という原則があります。

便乗値上げの最たる例のひとつは、社会心理学者のチャルディーニ先生の文献にも出ています。


2000年春、イギリスにおいて起きたガソリン不足危機の時の話です。
ガソリン不足が頂点に達したころ、あるガソリンスタンドに待望のガソリンが届きました。
数キロ四方でガソリンが供給されたのはそのスタンドだけだったため、情報はあっという間に広がります。
ところが商魂たくましいそのスタンドのオーナーは、ガソリンを求める長蛇の列を眺めて、自分が特殊な立場にいることに気付きます。
そのオーナーはその状況に乗じてガソリンを値上げしました。
それも10倍に値上げしました。
ガソリンを渇望していた客は、怒りを覚えながらも、その法外な値段に従わざるを得ませんでした。
結果として、そのオーナーはわずが数時間で2週間分の利益を稼ぎ出しました。
しかし、危機が去ったとき、そのオーナーの商売はどうなったでしょうか?
一言でいうと、“悲惨な結末”でした。
人々は、彼のガソリンスタンドに行かなくなったのです。
彼はほぼすべての顧客を失い、あっという間に評判はがた落ちとなって、スタンドをたたまざるを得ませんでした。


このチャルディーニ先生の文献の例は、長期的視点を欠いた極端なケースです。
しかし、このような「便乗値上げ」に近い状況は、日常生活においても、ちょっと注意していると至るところで出会います。
「程度の問題」「どこかでバランスをとる必要がある」等々考えられますが、読者の皆様はいかが思われますか?!

 

鳴門の双耳峰201706

鳴門の双耳峰201706