2014年08月15日 NHKラジオのビジネス展望において
経済アナリスト 藤原直哉さんが
「待ったなしの経済再生」と題して話されていました。
今回は大きなテーマの話しでしたが
いつものように歯切れのいい口調です。
<4~6期のGDP成長率の落ち込み>
- 日銀の金融緩和による物価上昇の悪影響と消費増税の影響で景気が良くなるはずがない
<国際情勢の不安定化>
- アルゼンチンの国債のデフォルトで世界の金融市場混乱が本格的に始まった。
原油価格の暴落、株価の下落、世界中での市場の不安定化 - リーマンショック後の本格的な相場の二番底が始まっている
- 各国のいろいろな世情に影響を与えている
<わが国の状況>
- 公共事業の拡大による景気対策も効果は見込めない
- 速攻効果があるとしたら、消費税の大幅減税、日銀の国債大幅買い入れによる長期金利の抑制対策であるが--
- わが国の大きな問題は「産業が空洞化してしまった」ということ!
経常収支も赤字基調になっているということ!これが続くことが最大のリスク!
<わが国の今後の課題>
- 最大の課題は「産業再生」!
- 海外工場を日本に移しても、もはや競争力を失っている!
- かつて日本で作っていた家電製品や車等はもはや外国製品!
- これからは消費構造を変えなければならない!
「安かろう悪かろう」の消費やライフスタイルを卒業して、もっと国産中心に「自然の力」とか「歴史の力」「職人の技」を大事にしたライフスタイルに頭と行動を切り換える必要がある! - 新興国でも作れる物を高く輸入して身につけて、或いは輸入品を一生懸命に食べるようなことが幸せだという価値観は早急に卒業しなければならない。
- 今までの惰性で続けてきた消費生活を変えなければならない。
<ライフスタイルのバージョンアップ>
- 日本を更に進化させる途を求める
- 安い輸入品を卒業
- 世界が今の日本に興味を持っている
- 歴史に示す道に合っていればうまくいく!
- 国内で仕事をつくらなければならない
地方でも仕事をつくらなければならない
地方ごとに経済を作らなければならない
そのキッカケとなるのがライフスタイルのバージョンアップ!
日本文明の再構築を各業界、地方、個人でしていかなければならない。 - 自分なりに考えて行動すべき時!
これが唯一日本を救うべき道!
「ライフスタイルのバージョンアップ」!
パソコンソフトだけでなく、私たちの価値基準もバージョンアップしなければならないということです。
今まで慣れ親しんだ(或いはマスコミ、大企業等に誘導されていたと言えるかもしれない)基準から自立した価値基準を作り出していかなければいけないということです。
そして今がまさにその時期に来ているということです。
価値基準のバージョンアップをして産業消費構造を新たに構築していこうという提言です。
今までこの方面に頭を使ってこなかった面もあり、難しいことかもしれませんが、やってできないことではない。“本物の価値”への切り替えをしていかなければならない。
そして、これがこれからの一番しっくりする生き方かもしれない
今までがあまりにもマスコミや大企業のコマーシャルに誘導されすぎてきた---。
持つ必要もないものを持つことに喜びを感じたり、等々--
しかし、今までの価値基準を転換していくようなリーダーも出てきているようにも感じます。
まさに、正念場ということでしょうか。
追伸
<お米屋/お弁当店を経営されている Sさん の切なる願望!>
最近の若者の味覚はコンビニベース
・・・添加物が多量に入っており、知らず知らずのうちに毎日とり続けている。
・・・安価化により添加物で味をごまかされている。
・・・誘導された味覚。
・・・本物の味覚が分からない状況にある。
・・・栄養的にも問題である。
食においても「安さ」基準ではない本物を味わう味覚を取り戻して欲しい!
コンビニベースに慣れた人も、1週間に1回くらいは、手作りの食事をとって欲しい!
10年経って新たな環境が出てきていますが、藤原先生の示された価値判断は大きくは変わっていないように思います。(2024/08)