KY活動は、作業前に、ミーティングなどで、その作業にひそむ危険性又は有害性を短時間で話し合い、「これは危ないなぁ」と危険を認識し、これに対する対策を決め、行動目標を立て、一人ひとりが実践する活動です。
対象とする作業にひそむ危険性又は有害性については、事前のリスクアセスメントにより把握しておくことが前提となります。
数人のグループで共同作業を行う場合においては、作業者間でその作業の危険性又は有害性の共通認識を持ち、対策を確認し合います。
通常は、4ステップで実施します。
①直面する作業にどんな危険が潜んでいるか?
これから取りかかろうとする作業において、「何が危険のポイントか?」を考える。
KY訓練の場合は、時間をかけて、あらゆる角度から問題点を列挙していくことになりますが、事前のリスクアセスメントに基づく事項を各メンバーが把握検討しておくと、各メンバー間での対話がスムーズになります。
②特に重要な危険のポイントは何か?
各メンバーから挙げられた危険のポイントのなかで、重要な危険のポイントを3ポイント程度に絞り込む。
リーダーを中心に、今までのトラブル事例、経験等をもとにして、危険のポイントを絞り込みます。
③絞り込んだ危険のポイントにどう対処するか?
絞り込んだ危険のポイントについて、どう対処するかの意見交換をします。
リーダー、ベテランが中心となり、注意点を提示します。
④グループの対応策を決定する!
グループとしての対応策を決定します。
そして、共通認識として確認し合います。
リーダーは決定事項を確認し、タッチ・アンド・コールで締めくくります。
リーダー:「決定事項は○○である! よろしいか?」
メンバー:「○○を実施しよう! ヨシ!」
リーダー:「ゼロ災でいこう ヨシ!」
メンバー:「ゼロ災でいこう ヨシ!」
その後、各作業者が、それぞれの個別作業を行う場合、「1人KY」の実施という流れになります。
KY活動におけるリーダーの留意点
- 対象とする作業等について事前にリスクアセスメントの実施に努めること。
そして、対象とする作業内容について、「危険性又は有害性の洗い出し」において取り上げられた事項(「ヒヤリハット等」)、および「残留リスク」として把握されている事項等については、十分に認識しておくこと。 - 対象とする作業内容についての安全上のテーマを多く把握しておくこと。
このために、会社は危険源となるデータのリストアップをしておくことが望まれます。