⑨ リスク低減対策の検討・実施-3

「火災・爆発」「設備異常」などの事故・災害を防止するための多重防護によるリスク低減(被害最小化)措置の目的として、労働安全衛生総合研究所の技術資料に、次表が挙げられています。

リスク低減措置の目的説 明
a)異常発生防止対策主に初期事象の発生を防止するための対策であり、異常を発生させない、或いは異常が発生しても封じ込め、システムの適切な設計などで、正常な運転状態に保つ。
※ 通常の運転状態からの逸脱を回避することが目的。
b)異常発生検知手段異常が発生した場合のプロセス変数(流量、温度、圧力、液レベル、組成など)のずれ発生を検知する。
検知した結果を基に、a)異常発生防止対策、c)事故発生防止対策、又はd)被害の局限化対策でどのように対応するかを考える。
c)事故発生防止対策主に初期事象発生から “火災・爆発、設備異常等による事故・災害” 発生までの異常伝播(中間事象)を防ぐための対策であり、危険源が顕在化しても、事故・災害まで発展させないようにする。
d)被害の局限化対策主に “火災・爆発、設備異常等による事故・災害” 発生後の影響(被害)を減らすための対策であり、事故が発生しても事故の拡大を阻止する、又は避難などにより被害を許容可能なレベルまで下げる。