儒教の四書のひとつ「中庸」の22章に載っている言葉だそうです
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「能(よ)く人の性を尽くせば則(すなわ)ち能く物の性を尽くす」(『中庸』)
唯天下の至誠,能くその性を尽くすことを為す。
能くその性を尽くせば,則ち能く人の性を尽くす。
能く人の性を尽くせば,則ち能く物の性を尽くす。
能く物の性を尽くせば,則ちもって天地の化育を賛ずべし。
もって天地の化育を賛す可ければ,則ちもって天地と賛すべし。
「唯天下至誠、為能尽其性、能尽其性、則能尽人之性、能尽人之性、則能尽物之性」
≪大意≫
天地則ち大自然には,万物を生み出し,育成するという偉大な働きがあります。
自然のそうした働きを助ける至誠を備えた人がいるとすれば,天命の性(本性)を察して尽くすことができるのです。
この至誠を持った人だけが、その性(本性)を十分に発揮することができるのです。
自分の性(本性)を十分に発揮することができると、他の人の性(本性)も十分に発揮させることができるのです。
他人の性(本性)を十分に働かせることができると、物についてもその性(本性)を十分に働かせることができるのです。
よく物の性(本性)を尽くせば、 すなわちもって天地が万物を生々発育させる事業を賛助することができるのです。
この言葉を聞いたとき、「物の性を尽くす」という部分のみが頭に残りました。
「その性能を発揮し尽くす!」とは、「メンテナンスの究極の思想」ではないのかと感じたのです。
--身勝手なもので「至誠を持った人---」という部分は初めから消えています。
- 今持っているモノの価値を見出す
これは突き詰めると、深い意味があると思うのですが「足るを知る」というような言葉もあります。
或いは、かの有名な“ダイヤモンドの土地”という話しにもつながります。 - 今持っているモノを大切にする
「もったいない」の精神です - 今持っているモノの価値を最大限出し尽くす努力をする。
省エネルギーのために効率向上の努力をする。
機器の性能/機能を出し尽くす使い方!
--逆に言えば、使い切れない機能を持った機器は使わない!
等々この言葉「物(モノ)の性を尽くす」から思い浮かびます。
非常に身勝手な解釈ですが、まさに「究極のメンテナンス思想」です!
しかし、この著者とされる孔子の孫の子思(しし)さんの言いたかったことはもっと崇高な「至誠を持った人の為す自然の摂理」かと推察しますが---。