映画「インサイダー」

本格的社会派映画です。
2時間40分は辛い面があると思ってのトライでしたが、1時間くらい経ってからは離れられなくなりました。

エリートの陥った苦悩への対応
ジャーナリストの正義感
企業存続のための策略
(正義を通すのがどんなに難しいことか!)

等々が映し出されます。

映画の概略紹介には
『インサイダー』(原題:The Insider)は、1999年に公開されたアメリカ映画。
アメリカのタバコ産業の不正を告発したTVプロデューサーと大手タバコ会社副社長を描いた社会派ドラマで、実話が基になっている。
とあります。

あらすじ


2人の主人公
CBSの人気ドキュメンタリー番組「60ミニッツ」のプロデューサー・バーグマン

米国大手タバコ企業ブラウン&ウィリアム(B&W)社の元研究開発部門副社長・ワイガンド
で話しが展開します。

ある日、バーグマンのもとにタバコ産業の不正を告発する極秘ファイルが匿名で届けられてきます。
彼は、ワイガンドと接触し、インタビューに応じるよう説得します。

ワイガンドは、B&W社が利潤追求のためタバコに人体に有害な物質を加えているという秘密を握っていました。
また、家族の生活を守またるため、B&W社の終身守秘契約に同意していました。
しかし、解雇後、会社は解雇手当、医療給付の停止を挙げて、より厳しい守秘義務条項をワイガンドに突きつけてきます。
ここで、ワイガンドは会社側の要求を拒否します。

ワイガンドがマスコミと接触したことを知った社は、様々手を使って、彼とその家族に圧力と脅迫を加えてきます。
色々な手を回して、ワイガンドを妨害してきます(陰湿です)
バークマンはワイガンドの科学者としての良心に訴えかける。(究極の“インサイダー”)
ワイガンドは、会社の脅迫に耐えかねて「60ミニッツ」のインタビューに応じます。
「ニコチン配達業!」「アンモニアの使用」「中枢神経への影響」「発がん性」「故意」--売上至上主義!

そして、法廷で宣誓証言することを決意します。
しかし、いろいろな妨害が入ります。

証言後、ワイガンドが帰宅すると、奥さんと子供は家に居ません!
奥さんは離婚を申請します。

そして、CBS上層部はタバコ産業の訴訟を恐れ、ワイガンドのインタビューをカットして放送する事を決定。
「真実を話すのに放送されない!」
バーグマンは訴えますが
バーグマンも「60 ミニッツ」を降ろされてしまいます。

さらにタバコ産業はワイガンドの評判を落とす為、過去の過ちをゆがめた旧悪を暴露するアンチ・キャンペーンを展開し、証言を無効にしようとします。

バーグマンは立ち上がります!


真実のため正義感で行動し苦境に立った2人の主人公
それぞれ、会社から解雇されることとなる
そのときの2人の奥さんの対応(性格による)の違い
 ワイガンドの奥さんは去っていきます
 バーグマンの妻は夫を理解し応援します
その性格、人生観の差異も映し出されています

これは実話をもとにしているとのこと、1990年代 タバコの有害性が言われはじめた頃のタバコ社会とタバコ大企業の存在を如実に感じさせられる見応えのある映画です。

それにしても、昔の映画等を見ていると“喫煙場面”が多く出てきます。
タバコの吸い方が格好良く映されています。
現在の「受動喫煙問題」の視点で見てみると、昔は何でも無かった場面に違和感を感じることがあります。
「周囲の人への加害!」という価値基準はずっと後の話ですが---