藤原直哉氏のインターネットラジオ「21世紀はみんながリーダー」において、藤原先生が組織文化について話されていました。
「生き残れる組織文化」として「建設的文化」を示されています。
どの文化を持つ組織に身を置くかはその人の幸福(人生)に大きな影響を与えることになります。
働く人みんなが真剣に考えなければならないことです。
前月に続き、今回は「建設的な組織文化(組織が活性化する企業文化)」の「④提携文化」について藤原先生の文献をもとに検討を加えてみたいと思います。
この建設的な文化である「提携文化」を持つ組織内で日常的に観察される言動の特徴として、以下のような項目が挙げられています。
- ⼈と協⼒する
- ⼈と友好的に楽しくつき合う
- グループの満⾜という観点から考える
- ⼈に対して関⼼を⽰す
- 良好な⼈間関係を上⼿に取り持つ
- ⼈を物よりも⼤切に扱う
- 感情や考え⽅を共有する
- ⼈に対して、友好的に動機付ける
- オープンで温かい
- 機転が利く
この組織は、⼈と⼈との間の建設的な関係や、メンバーの個⼈的な満⾜に価値を⾒出す傾向を持つとされています。
楽しく友好的につき合うことが期待されており、オープンに情報・意見、そして感情を共有することが期待されています。
思想的なベースを持っている組織文化とも言えるかもしれません。
「人を物よりも大切にする」と挙げられています。
仕事における価値基準の本質に関わる内容ですが、その真実性は経営者の人生観(信念)に根ざします。
また、安定した経営基盤がなければ難しい面があるとも思われますが、この文化も理想型のひとつと考えます。
以上4つの建設的文化についてみてきましたが、
藤原先生は言われます。
「建設的文化とは、自然な人間のあるべき姿に非常に近い。」
「誰に追い立てられているわけでもない。人間としてごく自然で当たり前の行動が職場でも実現できたときに、それが建設的文化になる。」
「自然治癒力は病気の時だけでなく、いろいろな問題が起きたときにも、自然に解決する力として備わっている。これがないと新しい知恵、新しい考え方も浮かんでこないし、変化をごく自然に受けとめることができないといえよう。」
『企業の生命力』は建設的文化より湧出すると言えるのかもしれません。