2014年04月30日のNHKラジオ ビジネス展望で
法政大学大学院教授 坂本光司さんが
「社会貢献で頑張る小さな名刺屋さん」と題して話されていました。
※坂本先生は「日本でいちばん大切にしたい会社」等の著作で有名な方です。
社員数10名の北海道の名刺屋さんの話
この名刺屋さんのユニークな点として下記を挙げられています。
- 名刺の素材に「エコロジーペーパー(バナナの茎から取れた繊維質等を素材とする)」を使用していること
- 製作を授産施設に最低賃金以上で発注していること
- 売上げの一部を盲導犬協会に寄付していること 等々
もともとは普通の名刺屋さんであったが、あるキッカケで変わったとのこと。
そのキッカケとなった動機として下記があったそうです。
- 価格競争では身を滅ぼすという危機感。
そして、それに対応するには付加価値の高い名刺を作る必要があった。 - ザンビアの女性を貧困から救うNGOとの出会い
ザンビアの女性を貧困から救いたいという目的のためは、機械化をせず働く場を作る必要があり、バナナの茎から繊維質を取り出す技術指導をしていった。
ところが、単価が高くなり、周囲の支援を得られず苦労したとのこと。
そして、10年の歳月はかかったが、次第に「利他の心」で生きている人の支援を得られるようになり、うわさがうわさを呼び、ユックリ広がっていったとのこと。
今は、全国からの新規顧客が1ヵ月700件 リピータ率90%以上。
ザンビアにおける雇用の増加はまだ15人程度であるが、これは15人の命を救ったと同じ。
就労施設の支援にもつながっている。
坂本先生は最後に下記のようにまとめられています。
- これらは“人々の心”が支えてくれている。
- 経済性とともに、社会性が大切。
企業は世のため人のためという面も必要。
小さな会社の経営理念の話題ですが
「ザンビアの女性の貧困の話を聞いて居ても立っても居られなくなった社長さん」
その経営者の理念が本物か? というのを社会が見ているということ
そしてストーリーが形成されていった!
心温まるすがすがしさを感じるとともに、弱小企業でも頑張れるというひとつの示唆を受けた話題でした。