−−雑誌「安全と健康2000年5⽉」平成11年4⽉22⽇最⾼裁第⼀⼩法廷判決:コメントより−−
「過失相殺」の対象となるためには、当然、原告(被告)側に過失があったということが前提になります。
この場合の過失とは、「結果を原告側の不注意で予⾒せず、回避⾏動をとらなかった」場合と解されます。
原告側に過失があったというためには、例えば、原告らが、不注意で、防じんマスクを着⽤しないことの危険性に気づかず着⽤しなかったというようなことをいう必要がありますが、その前提として防じんマスク不着⽤の危険性を誰かが⼗分に教える、すなわち「教育」を⾏っておくことが必要です。
危険を予知するための⼤前提となる“何が危険か” という知識を付与すること、すなわち“安全衛⽣教育” の重要性を認識する必要があります。