リニア中央新幹線の談合が話題になっています。
スーパーゼネコン4社の大林組の内部告発による発覚?
しかし、
スーパーゼネコン以外ではできない工事では?
他の企業がやっても安全上問題では?
という素朴な疑問を持ちました。
<難工事(ネット記事)>
地表から最大で1,400メートル下を掘り、山梨、静岡、長野の3県をまたぐ南アルプストンネル(約25キロ)は、工事中に高圧の水脈に当たる恐れもある。
品川、名古屋両駅では、地上で通常の列車運行を続けながら新駅を建設する。
JR東海幹部は「難しく特殊な工事で請け負えるのは大手ゼネコンに限られる。それぞれ工事分野の得手、不得手があり、結果的に分け合う形になったのでは」と推測する。
それなら4社に任せて、発注者側が管理すればよいのでは?
4社に任せれば当然に受注額の配分も任せることに成る。
実際に出てきた一覧表では工区を考慮した(合理的な)配分になっています。
それでいいのではとも感じます。
これが談合でしょうか?
悪いことなのでしょうか?
世界最先端の工事であり、準備も必要でしょう。
工事の出来映えを発注者は正当に評価する技術力を持っているのでしょうか?
公共入札においては、受注者側の過剰利益を防止する--利用者(納税者)側の過剰負担にならないために--とされていますが、
すべての工事が一般競争入札が適するのでしょうか?
それに、JR東日本の入札は公共入札ではないのでは--
疑問点が湧いてきます。
このように思っているとき
経済評論家の三橋貴明氏がラジオで語られていました。
『設備面人材面等の投資が必要な事業であり、数年前から準備しなければならないような世界初の巨大プロジェクトを、価格面だけで決まる面がある一般競争入札で決めること自体がおかしい!
しかも、JR東日本は民間企業である!』
これを聞いて、「よくそこまで言ってくださった」という感です。
今回の件が当てはまるかどうかは不明ですが
「正統な大局観を持たない正義の刃は不幸をもたらす」とは古来より言われていることです。
このような視点での判断も忘れてはいけないと思いますが---。
上記リニア新幹線の入札とは関係ないのですが、一般の公共入札においては、
「同じ製品・商品なら一般競争入札で安い価格を提示した企業に落とせばよい」と言われます。
しかし、これがサービス業務に関する入札の場合、たとえ業務仕様を明確にしていたとしても、「安い方が良い」とは一概に言えないのではと考えます。
サービス業務には「人の行為・判断」がどうしても入ります。
「発注する側(公共側)による“業務仕様に基づく管理チェック”が確実に実施される」という前提があっての入札となると考えます。
このチェックが十分に為されずに、入札額のみによる入札になりますと、「安かろう悪かろう」の結果となり、引いては税金の無駄遣いにもなりかねないと思います
(通常はこのチェック機能は働いていると思います。しかし、机上の書類関係で終わっていないかの危惧が残ります。)
入札という企業盛衰にも関わることであり、色々な意見が出てきて当然だと思います。
第一線から離れて言であり、無責任の責めは負わねばなりませんが、企業経営における敏感な課題を話題にさせていただきました。