コレクターの車輪が床面凹に嵌まり転倒した災害事例

<災害事例(業界関係書籍より)>

相当量の書籍類を積んだコレクターを勢いをつけて走りながら運搬中、通路の凹部に車輪が嵌まり急停止したため、ダイビング状態で前方に転倒し、顔と肩及び肘を強打した。
(左顔面、左肩、左肘打撲症、休業1日 男性49歳)

日常行っている作業の中にも多くの危険源は潜んでいます。
このケースでは、コレクタを押す速度は小さければ、転倒まで至らなかったかもしれませんが、日常の作業環境(通路床面等)の管理が必要という事例でもあります。

災害原因とその防止策として以下の点が挙げられています。

  • 通路路面に凹部ができていた。
    ⇒通路の床面状態の点検と損傷箇所の速やかな修理
  • 走って運搬していた。
    ⇒運搬する物の重量(質量)の適性化について、及び安全に運搬できるスピードについての日常の注意喚起
  • コレクターの車輪が小さかった。
    ⇒車輪の直径は大きなものの方が床面の小さな凹凸への対応としては有効

日常の業務における小さな異変・異状に気付く管理が大切ということになります。
「ヒヤリ・ハット(
気がかりPick Up)」等ということになりますが、個人の意識に負う面も大きくなります。
「教育訓練(注意喚起)」から個々人の意識化(主体化)まで持って行くには、ある程度のエネルギー(努力・熱意)が必要となります。
この意識化への壁を越えることができると、人は自主的に意識を働かせるようになるのですが、これにはエネルギーが必要です。