床の滑りやすさは、床仕上げ材の種類、その仕上げ材の表⾯状態、履物、歩⾏のしかたなどにより左右されます。
⼀般に、硬く表⾯が平滑な床仕上げ材は、メンテナンスナンス上は好ましいのですが、極めて滑りやすいとされています。
反対に、ある程度軟らかい材料、硬くても表⾯が粗い材料や表⾯に凹凸のある材料などは⽐較的滑りにくいとされています。
特に、傾斜した床で下る⽅向に歩⾏する場合、注意が必要です。
傾斜の下りはじめの部分は、それまでの歩⾏感覚で⾜を進めることが多いので、要注意です。
このような部分は、滑りにくい仕上げとする必要があります。
加えて、⾊や材質を変えたり、照明で歩⾏の注意を喚起したり、場合によっては⼿摺を設けることも考慮する必要があります。
また、滑りやすさの違う床材料を隣り合わせに使うことも注意が必要です。
滑りにくい床⾯から滑りやすい床⾯へ歩⾏を進めるとき、滑りを⽣じる可能性があります。
床⾯の⾊を変えたり、中間的な滑りの材料を間に⼊れるなどの配慮が必要です。
床⾯清掃時、或いは⾬天時の⽞関部分等において、表⾯が⽔で濡れていると、滑りやすさが増します。
床⾯ワックスも、滑り⽌め効果を持つワックスの他は、過度に塗布すると滑りが増すとされています。
浴室や洗い場、或いは⾬のかかる外部床⾯など、濡れている状態が当たり前の箇所は、耐⽔の関係で⽯材やタイルなどが使われていますが、表⾯を粗くする、凹凸を付ける等の配慮が必要となります。
また、履物や歩⾏のしかたは、個々⼈の問題となりますが、曲がり角等の歩⾏の⽅向や速度の変わる可能性のある場所については、滑りにくい床材を選ぶ等の配慮が必要となります。