<災害事例(業界関係書籍より)>
病院内清掃作業で、収集したビニールのごみ袋を手に持って歩いていて、ビニール袋から突き出ていた注射針で右大腿部を刺傷した。
(右大腿部刺傷、不休 男性62歳)
病院での注射針による刺傷災害はよく耳にします。
病院側における注射針の取扱いに関する基準も策定されていて、それに基づく取扱い関係者への教育も実施されているようですが、それでも注射針災害は発生していると聞きます。
(このような災害が起きないように工夫された注射針ができているかは不明です)
病院側の使用済み注射針の適切な処理の管理が前提となりますが、このような災害が起きた場合の対応が大切となります。
病院から業務を受託している企業においては、“注射針の危険性” “被災した場合の処置方法” 等について、作業者への周知徹底をしておくことが必要です。
業務受託という受け身の立場において、「つい起きてしまった」とか「少々はしょうがないか」ということで終わらせないで、最悪事態の発生を想定した対応姿勢が強く望まれます。
今回のケースにおいては、被災後直ちに上司に報告し、医師の診察を受け、急性B型肝炎発症予防のワクチン接種を受けています。