薬品等① 清掃作業中、洗剤が目に入り角膜損傷

<災害事例(業界関係書籍より)>

清掃作業中、使用していた洗剤が目に入ったが、あまり痛まなかったので、よく洗わずそのまま作業を続けた。
翌日眼科受診したところ、角膜上皮がはがれ、角膜にも濁りが認められた。
(角膜損傷、不休 女性58歳)

目にごみが入ることはよくあることでが、専門家の助言は
「化学薬品等が目に入ったときは、わずかな遅れが後遺症につながる」
「一刻も早く目を洗うことが鉄則」
とのことです。
目をこすったりしたり、或いは目薬等で済ませがちですが軽く見てはいけないという事例です。

洗眼する際の方法と注意点

  • 洗面器に水を満たし、目をパチパチさせる
  • 水道水で直接目を洗う
  • こすらない
  • 痛みや違和感が残るようなら速やかに眼科受診

清掃に使用する洗剤は、ふつうトイレやタイルなどには“酸性”、浴槽や換気扇、排水管、窓ガラス等には“アルカリ性”のものが使用されます。
酸性洗剤が目に入ったときは、痛みが激しく、すぐ応急措置がされますが、アルカリ性洗剤が目に入ったときは、酸に比べて痛みが激しくないため手当てが遅れがちになりますが、アルカリは、目を構成しているタンパク質を溶かし、内部に入り込んでいくことがあり、酸よりも重症化しやすいので注意が必要とのことです!

洗剤等薬剤の使用時の注意事項として下記の事項が挙げられています。

  • 長めのゴム手袋等を着用して皮膚を防護する
  • 強酸性または強アルカリ性の洗剤や消毒剤などは取扱いに要注意
  • 決められた濃度及び使用量を厳守する(濃い方が効果が高いとは一概には言えない)