BM設備管理におけるリスクアセスメントについていろいろ取り上げてきましたが
「BM設備管理業務は設備管理のリスク(責任)を負う業務」であり、リスクアセスメントはその中核となる活動と捉えることもできると思います。
再度「BM設備管理におけるリスクアセスメント」についてまとめてみました。
①リスクアセスメントにより「業務を再度見直してみる」
リスクアセスメントを行うことは、現在行われている作業の中に(管理サイドが)把握或いは認識できていない作業がないかどうか、(リスクアセスメントの範囲を定めることにより)再度確認する機会にもなります。
この作業把握においては、下記のような作業の区分けが考えられます。
- 日常巡回等の作業
- 異常時対応作業
- ビル利用者への対応業務(主に““環境管理の5要素”への対応)
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「“環境管理の5要素”」からの視点
安全・衛生(健康)・快適・利便・経済性
※これらは、設備管理における業務品質の課題ともいえるものです。
②業務におけるリスクの検討
リスクアセスメントの検討範囲において、把握できた作業におけるリスクの洗い出していくことになります。
特に、年に数回しか行わない「非定常作業」或いは「異常時対応作業」についての検討がポイントとなります。
非定常作業については、工程を時系列に検討してみる、或いは個々の単位作業についてその手順を追った確認等が考えられます。
異常時対応においては、その局面での対応力が問われることになります。
リスクアセスメントにより、不具合局面への対応を如何に深めるかがポイントとなります。
また、危険源をベースとして、リスクの内容を深めていくという方向もあります。
設備管理資格は、その多くは安全衛生管理のために制定されており、その視点からの検討をしていくことも考えられます。
電気、空気、水、その他の専門性についての管理上のリスクを検討していきます。
例えば、各現場共通の課題としての電気安全の確保についての検討等です。
設備管理には法規に基づく多くの管理規定・基準が存在しますが、先ずはそれらへの遵守状況の把握からのスタートとなるケースが多いと思います。
リスク管理において、下記の3要点が考えられます
①管理の対象:災害・事故/故障・トラブル・非効率/ヒューマンエラー
②日常の対応:リスクアセスメントにおけるリスク低減対策の充実
③異常の対応:異常発生時の被害の抑制・伸展の防止
③管理一般におけるリスクアセスメントの視点
以上「BM設備管理は、ビル設備のリスク管理業」という視点で、リスクアセスメントについて取り上げました。
またリスクアセスメント展開における下記のような視点は、一般化して日常の管理運営に活かせると思います。
- 業務作業を把握する
そのうえで、個々の業務と危険源との関わりのチェックから検討をしていく。 - ベテランの経験にリスクという視点での考察を加えて、より広く危険源に対応していく
経験にプラスしてリスク管理で業務を充実する。 - BM設備管理における品質管理は安全管理(安全衛生管理)とほぼイコール
リスク対応策の深めは、管理の合理的最適化の深めとなる。
以上BM設備管理における設備管理主任の視点で、今までのリスクアセスメント記事に付記してみました。
リスクアセスメントについては多くの教材が存在します。
それらを活用して、設備管理主任がリードしてリスクアセスメントを深めてほしいと思います。