BCPの一次的な目的は「被災後の事業継続を図っていくための経営戦略」といえますが、次のような経営上の課題におけるメリットも挙げられます。(その3)
企業のリスクマネジメントの切り口として、BCPを活用する!
- SWOT分析の活用等も有効
--災害やBCPが、企業の強み・弱みに、どのように影響するのか? - BCPはあらゆる経営改善と接点がある!
--「BCPと経営改善は一体」
BCPに取り組むことで、事業承継課題へ向き合うことにもなります。
- BCPの検討においては、様々な意志決定を求められるようになる
災害時には様々な意思決定が求められ、社長一人では対応不可能です。
そのような事態において、社長の機能を代替する意思決定者が必要となります。
つまり、想定される災害の大きさにもよりますが、必然的に事業継承課題と向き合うことになります。
そのためには、企業の現状把握、理念等の再確認も必要となります。
--事業の中核は?という課題:事業目的の再認識&再構築 等々
つまり、BCPは後継者を育成し引き継ぐための“事業承継の一環”と位置付けることもできます。
設備・施設の管理業務は「危機管理」の要素を多分に含みます。
- 設備管理・施設管理業務は、基本的にBCPと同じ神経回路を使います。
・施設の使用不能
・社員の参集不能
・ライフラインの停止--設備管理業務における重要課題
・トップ不在
・部材部品の停止(関連下請け企業の不備等も同じ)
・システムの停止(設備の故障等も同じ)
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「BCPの基本は自らの脆弱性を分析すること(From樋口晴彦氏:警察大学校教授)」と言われます。
企業が自らの脆弱性について分析し、それらを減らすために長期的にどのような対策をとるかということもBCPの一環と理解すべきであると思います。
逆に考えれば、BCPに取り組むことによって、経営課題が改善できるということになります。