新型コロナウイルス蔓延下、「如何なる生活スタイルを形成するのか」という課題があります。
『飛沫を飛ばさない、受けない』がポイントのようですが、
ビジネススタイル、生活スタイルの変化が言われています。
また(業種にもよりますが)経営不振による資金面での行き詰まりも気になるところです。
先月に引き続いてBCPで取り上げられてきた課題との関連に少し触れてみたいと思います
(YouTube)組織活性化TV「売り上げ減少時に中小企業が行うべきベスト3」で南本静志氏が「資金繰り対策」として次を示されています。
6ヵ月くらい無収入でも会社を回せる資金力を確保する
早めの資金対策が肝要!
○銀行との関係
--融資を受ける等、銀行との関係を保っておく
資金繰りを潤沢にしておく
※「銀行との良好な関係の維持」については(株)武蔵野の小山昇氏も強調され、またその方法も示されています。
○支払い先との調整
--躊躇する面もあるが、取引先との信頼関係に基づき可能性を探ってみる。
○資金流出対策
--コストカット等の対策
○現金収入の強化
--カードとかで現金化が遅れるのではなく、極力早めに回収する仕組みを考える。
キャッシュの確保!
○政府や都道府県の支援緊急融資の活用
BCPでいわれている内容について、当サイトの記事(下記)より一部を引用します。
<c.f.>『事前対策:資金面の確保の例示』
災害時の復旧に当たっては、それに取り組むための資金(設備資金・運転資金等)が必要となります。
キャッシュフローが回るか等を意識して、予めどのようにして資金を調達していくかを検討しておくも重要です。
●損失額のシミュレーション
◇各現場の休業が続いた場合の損失額の発生シミュレーションを事前に検討しておく
--1週間、半月、1ヵ月---
●調達可能金額の検討
◇予め、どの程度の金額がどのような手段により調達可能かを検討しておく。
--金融機関窓口に問い合わせ等により確認
--様々な手段の組合せによる資金調達の最適化
◇必要な運転資金(対応資金/復旧資金等)の事前把握(1ヶ月分 or more?)
--自己資金を手厚く
--資金繰り計画書による必要資金の算出(例:BCP策定運用指針活用)
◇保険の場合なら「査定に関する事項及び要する時間」など
◇定期的な財務診断に基づく必要資金の把握・見直し
●資金調達方法の検討
◇保険関係の事前検討
各種保険・共済について
--地震災害保険 他 検討
現在入っている損害保険の付保状況を把握しておく
--どの被害に、いくら保険金が支払われ、また免責金額はいくらか?
◇金融機関との事前調整(対応体制等の共有を含め良好な関係の維持)
--銀行との日常的なつながりがポイントとなる!
メインバンクとのBCPに関する事前合意!
銀行と合意できるだけのBCPを作成できているか?
--平時から取引先金融機関にBCPの取組みをアピール
◇各種支援制度等の事前検討
--融資、信用保証、共済貸付、保険、自社内部資金 等
(例:小規模企業共済、中小企業倒産防止共済)
(例:災害復旧貸付、セーフティネット保証、マル経融資、BCP融資)
「事業継続力強化計画」の認定制度
--中小企業が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を経済産業大臣が認定する制度--
認定を受けた中小企業は、税制優遇や金融支援、補助金の加点などの支援策が受けられます。
計画に記載する項目の事例は以下の通りです。
・ハザードマップ等を活用した自然災害リスクの確認方法
・安否確認や避難の実施方法など、発災時の初動対応の手順
・人員確保、建物・設備の保護、資金繰り対策、情報保護に向けた具体的な事前対策
・訓練の実施や計画の見直しなど、事業継続力強化の実行性を確保するための取組 等
地震デリバティブ
定められた条件を満たす地震が発生すれば、定められた補償金を自動的に支払う制度で、事故の査定や損害の証明を行う必要がない 資金調達手段。
コミットメントライン
企業と銀行が予め融資の上限を設定しておき、融資枠の範囲内で、企業からの請求に基づき、銀行が融資を実行することを約束する 資金調達手段。
一応コロナパンデミックも収まった現在、以上の記載は「--がありました」という過去形の表現になります。
しかし、あの時持った危機感は、リスクマネジメント上の貴重な実体験として持ち続けるべきだと考えます。