電気⼯事資格者の法的根拠

電気⼯事⼠法3条(電気⼯事⼠等)に

第⼀種電気⼯事⼠免状の交付を受けている者(第⼀種電気⼯事⼠)でなければ、⾃家⽤電気⼯作物に係る電気⼯事(第三項に規定する電気⼯事を除く。第四項において同じ。)の作業(⾃家⽤電気⼯作物の保安上⽀障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。

2 第⼀種電気⼯事⼠⼜は第⼆種電気⼯事⼠免状の交付を受けている者(第⼆種電気⼯事⼠)でなければ、⼀般⽤電気⼯作物に係る電気⼯事の作業(⼀般⽤電気⼯作物の保安上⽀障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。以下同じ。)に従事してはならない。

3 ⾃家⽤電気⼯作物に係る電気⼯事のうち経済産業省令で定める特殊なもの(特殊電気⼯事)については、当該特殊電気⼯事に係る特種電気⼯事資格者認定証の交付を受けている者(特種電気⼯事資格者)でなければ、その作業(⾃家⽤電気⼯作物の保安上⽀障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。

4 ⾃家⽤電気⼯作物に係る電気⼯事のうち経済産業省令で定める簡易なもの(簡易電気⼯事)については、第⼀項の規定にかかわらず、認定電気⼯事従事者認定証の交付を受けている者(認定電気⼯事従事者)は、その作業に従事することができる。

と定められています。

つまり、電気⼯事は原則として資格者でなければ出来ないとされ、その資格者として下記の4種類の電気⼯事⼠等が定められています。
そして、それぞれの電気⼯事資格者について可能な電気⼯事の範囲が定められています。
第⼀種電気⼯事⼠
第⼆種電気⼯事⼠
特殊電気⼯事資格者
認定電気⼯事従事者

尚、電気⼯事⼠法2条(⽤語の定義)第2項に

この法律において「⾃家⽤電気⼯作物」とは、電気事業法第三⼗⼋条第四項に規定する⾃家⽤電気⼯作物(発電所、変電所、最⼤電⼒五百キロワット以上の需要設備その他の経済産業省令で定めるものを除く。)をいう。

と規定されており、

それを受けて電気⼯事⼠法施⾏規則1条の2(⾃家⽤電気⼯作物から除かれる電気⼯作物)に

法第⼆条第⼆項の経済産業省令で定める⾃家⽤電気⼯作物は、発電所、変電所、最⼤電⼒五百キロワット以上の需要設備、送電線路(発電所相互間、変電所相互間⼜は発電所と変電所との間の電線路(専ら通信の⽤に供するものを除く。以下同じ。)及びこれに附属する開閉所その他の電気⼯作物をいう。)及び保安通信設備とする。

とされています。

※500kW以上の需要設備の電気⼯事については、電気⼯事⼠等の電気⼯事資格者の免状は法的には必要ないということになるようです。
感覚的には?となりますが、電気主任技術者の管理に委ねるということになります。

<参考>
電気⼯事⼠法2条(用語の定義)

第二条 この法律において「一般用電気工作物」とは、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第三十八条第一項に規定する一般用電気工作物をいう。
2 この法律において「自家用電気工作物」とは、電気事業法第三十八条第四項に規定する自家用電気工作物(発電所、変電所、最大電力五百キロワット以上の需要設備(電気を使用するために、その使用の場所と同一の構内(発電所又は変電所の構内を除く。)に設置する電気工作物(同法第二条第一項第十八号に規定する電気工作物をいう。)の総合体をいう。)その他の経済産業省令で定めるものを除く。)をいう。
3 この法律において「電気工事」とは、一般用電気工作物又は自家用電気工作物を設置し、又は変更する工事をいう。ただし、政令で定める軽微な工事を除く。
4 この法律において「電気工事士」とは、次条第一項に規定する第一種電気工事士及び同条第二項に規定する第二種電気工事士をいう。

上記引用法令については、法改正が行われている場合があり、最新の法令を参照する必要があります。