「転落」の防⽌:④階段の⼿摺について

階段の⼿摺は、昇降の補助や⽀持の他、階段側⾯からの墜落防⽌の機能も持っています。
⼿摺は階段におけるトラブル発⽣防⽌と、トラブル発⽣時の転落防⽌に効果を発揮します。

このため、階段全⻑にわたって少なくとも⽚側に(できれば両側に)設けるのが望ましいとされています。
(⽚側のみに設ける場合は、降りる⽅向の右側に設けるのが望ましいとされています。)

階段の⼿摺が、その機能を果たすためには、⾼さ・取り付け強度・断⾯形状などに注意する必要があります。

<階段⼿摺の⾼さについて>

⾼さ(段⿐からの鉛直寸法)については、成⼈については⼀般に850〜900mm程度が適当とされています。
⼦供については、⼤⼈⽤の⼿摺の下に、もう⼀本⼿摺を設けておけば、かなりの⾝⻑差もカバーができると思われます。

<階段⼿摺の強度について>

成⼈の出す最⼤⼒に耐える必要があり、100〜150kgの集中荷重に耐えるというのが最低条件になるようです。

<階段⼿摺の断⾯形状について>

単純な円形断⾯であれば、直径45mm前後が握りやすいとされています。

壁⾯に設けられる⼿摺については、壁⾯との間は⼿を壁⾯でこすらないだけの隙間が必要となります。
また、⼿摺端部については、出し過ぎてぶつからない、服が引っ掛からない等の対応も必要となります。