漏電、短絡などの電気的異常による発熱、発火が原因で建築物などが火災となるもので、その多くは、低圧部分の配線、機器から発生しており、次のような例があります。
- コードとプラグの接続部分のネジの緩みによるもの
- キャブタイヤケーブルやコードの配線が重量物に圧迫されたもの
- モーターなどの過負荷運転によるもの
- 経年劣化による照明器具内の安定器の焼損などによるもの
大規模な電気火災の事例としては、下記があります。
- 東京K劇場の地下1階の変電室火災(1984年)
- 福岡県Fビルの地下3階の変電室火災(1984年)
- 千葉県T百貨店地下2階の変電室 火災(1986年) など
これらの電気事故の原因は、雷サージなどの自然現象による不可抗力的な事故を除けば、大部分が電気機器の自然劣化、電気取扱者の過失、保守点検が不十分であったということになります。
--電気設備の保守・保全管理及び適正な取扱いの徹底は、電気設備事故防止に携わる者に必要とされる基本的な心得(態度)です。
(電気技術者は安全技術者でもあると考えます)