認定電気⼯事従事者とは

電気⼯事⼠法施⾏規則2条の3(簡易電気⼯事)に

法第三条第四項の⾃家⽤電気⼯作物に係る電気⼯事のうち経済産業省令で定める簡易なものは、電圧六百ボルト以下で使⽤する⾃家⽤電気⼯作物に係る電気⼯事(電線路に係るものを除く。)とする。

とされています。

つまり、⾃家⽤電気⼯作物における600ボルト以下の電気⼯事(簡易電気⼯事)は、第⼀種電気⼯事⼠の資格を持っていなくても、認定電気⼯事従事者に認定されれば出来るとされています。

そして電気⼯事⼠法施⾏規則4条の2に「認定電気⼯事従事者認定の基準」として

次の各号の⼀に該当する者について⾏う。

  1. 第⼀種電気⼯事⼠試験に合格した者
  2. 第⼆種電気⼯事⼠であつて、第⼆種電気⼯事⼠免状の交付を受けた後、第⼆条の四第⼀項に規定する電気に関する⼯事に関し三年以上の実務の経験を有し、⼜は経済産業⼤⾂が定める簡易電気⼯事に関する講習(以下「認定電気⼯事従事者認定講習」という。)の課程を修了したもの
  3. 電気主任技術者免状の交付を受けている者⼜は電気事業主任技術者であって、電気主任技術者免状の交付を受けた後⼜は電気事業主任技術者となつた後、電気⼯作物の⼯事、維持若しくは運⽤に関し三年以上の実務の経験を有し、⼜は認定電気⼯事従事者認定講習の課程を修了したもの
  4. 前各号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有していると経済産業⼤⾂が認定した者

と定められています。

つまり、第⼀種電気⼯事⼠は勿論この資格をカバーしていますが、第⼆種電気⼯事⼠及び電気主任技術者にあっては経験⼜は講習の受講で規制されることになります。

第⼆種電気⼯事⼠については、下記以外の電気⼯事に3年以上の実務経験を有するか、または上記講習を受ける必要があります。

  • 軽微な⼯事
  • 特殊電気⼯事
  • 5万ボルト以上で使⽤する架空電線路に係る⼯事
  • 保安通信設備に係る⼯事

電気主任技術者については、電気⼯作物の⼯事、維持若しくは運営の実務経験が3年以上か、または上記講習を受ける必要があります。

しかし電気主任技術者にあっては、5年以上の実務経験を有する者は、都道府県知事の認定により第⼀種電気⼯事⼠の免状の交付を受けることが可能です。
(電気⼯事⼠法4条3項2号、電気⼯事⼠法施⾏規則2条の5)

認定電気⼯事従事者の認定は経済産業⼤⾂となっています。
第⼀種電気⼯事⼠、第⼆種電気⼯事⼠の免状交付は都道府県知事となっています。
制度上における歴史的流れのためでしょうか?

上記引用法令等については、改正が行われている場合があり、最新の規定を参照する必要があります。