検討の結果は、下記のような「インフラ&会社に与える影響表(例)」に整理します。
【地震・風水害・火災 のインフラ&会社に与える影響】
資源 | 地震(震度6強) | 風水害 | 火災 | |
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インフラへの影響 | ライフライン | 電気、ガス、水道が止まる(電気、ガス、水道の順に復旧する) | 強風で停電の発生(状況による) | 停電の発生(近隣の火災からの影響もあり) |
情報通信 | 携帯電話、インターネットの使用不可 | 停電による情報機器の使用不可 | 停電による情報機器の使用不可 | |
道路 | 家屋倒壊・浸水等により使用不可 | 水没による道路使用不可 | 一時的な道路使用不可 | |
鉄道・公共交通 | 運行停止 | 運行停止(状況による) | ||
会社資源への影響 | 人 | 会社関係者の死傷発生 従業員の3割程度しか業務に就けない状況の発生 | 一時的に業務に就けない状況の発生 職場が浸水し就業できない | 職場の焼失 (就業できない--失業の発生) |
情報 | 情報機器の破損 データの消失 | 浸水によるデータの消失 | データの消失 | |
物 | 倒壊危険、浸水 備品により職場が混乱 | 職場が水没or浸水 | 職場が焼失、水損の発生 | |
金 | 資金面において困難性の発生 | 復旧費用の発生 | 復旧費用の発生 |
以上は、思いつくままの例示ですが、各企業の状況により、内容を検討していきます。
そして、各リスクが企業の中核事業の継続に与える影響について、リスクアセスメントを深めていくこととなります。
BCPの検討を深めることは、地震・水害・火災等の大規模な災害だけでなく、近隣での火災、落雷による停電、経営者の突然の入院、取引先の倒産、PCシステムの故障等々 日常的なトラブルへの対応にもつながります。
それ以外にも、BCPの深化は、下記のような業務管理品質の向上へもつながります。
- 日常的な連絡網の活用による、業務密度の向上
- BCPでの協力を前提とした、他企業との連携の強化
- 日常的なクラウドの活用等による、主要データのバックアップ強化
- 災害を前提とした意識改革により、顧客へのサービス品質の向上
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なお、【災害の中核事業に与える影響分析】の例として下図が示されています。
(検討を深めるのに参考となります)