<災害事例(業界関係書籍より)>
ウォッシャー(電動床磨き機)で床を洗浄作業中、ウォッシャーのコードが足に絡みバランスを崩し、足もとが水びたしであったこともあり、滑って転倒した。
その際、右手をついたため、手首の骨を骨折した。
(右手首を骨折、休業1月 60歳)
このケースは電動床磨き機の使用という、作業床面に水を使用する作業における災害です。
広い面積の床面を清掃するため、コードも長くなります。
また作業においては作業点(ブラシ部分)へ注意を向けるため、自分の足もとへの注意はいきにくくなります。
「原因と対策」として下記のような点が挙げられています。
<コードの取扱い(コードさばき)について>
- 作業中のコードは必要な長さとし、足もとにコードをためないようにする。
(コードの長さは20m以内とする) - 作業中、コードに乗ったり、足に引っ掛けないよう、手に持ちながら作業する。
<作業環境の整備について>
- 清掃作業に使用する道具類は、つまずかないよう1箇所にまとめて置く。
- 履物は、滑り止め機能のある安全靴または滑り止めカバー等の使用を励行する。
『骨のカルシウム量の経年変化』についてよく言われます。
特に高齢女性の骨粗鬆症が話題になりますが、高齢になるほど骨折しやすくなる。
これからは高齢者(データによっては、50歳以上が高齢者に分類されることもあります)も作業の第一線での活動期間が延びることも考えられます。
骨折という視点から見ても、作業環境の整備が今まで以上に求められています。