紳士服店を営んでいる兄弟の話

教育者で作家のレオ・ロステンは、1930年代、彼の家の近所で紳士服店を営んでいた兄弟の例を紹介しています

弟は、客が店の三面鏡を前に試着しているときに、自分は耳が悪いので、もう少し大きな声で話してくれるように何度も客に頼みます。
そして、お気に入りの一着を見つけた客が値段を尋ねてくると、奥で仕立てをしている兄に向かって「このスーツはいくらだっけ?」と声をかけます。
すると兄が、仕事の手を休めて、実際よりもずっと高い値段を答えてよこします。
「オール・ウールの最高級のやつだね。42ドルだ」。
弟は、その声がよく聞こえない素振りをしてもう一度尋ねます。
兄の答えは同じです。「42ドル」
弟は客の方に振り返って答えます。
「22ドルだそうです」。
多くの客は「高価なもの=良質なもの」とすっかり信じているため、急いで代金を払い、弟が「誤り」に気がつく前にそそくさと店を後にしたということです。

 

日本ではどうでしょうか?
「42ドルと言っていますよ!」と弟に問い直す人も多くいるのではないでしょうか?!
どちらにしても、こういう店には行きたくないですよね